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Scene.15

LIFESTYLE INTERVIEW #2

TOMOKO YAMAGUCHI

信頼は、見えないところでつくられている。
— KWD PRが語る“羽毛の本質”

軽さや暖かさ。ダウンを選ぶとき、私たちはつい目に見える違いに注目しがちです。けれど、その心地よさが生まれるまでには、原料の選定から精製、加工に至るまで、いくつもの工程と、積み重ねてきた時間があります。今回話を聞いたのは、KWDのPRとして、そして一人の生活者として、羽毛と向き合い続けてきた山口朋子。袖を通した瞬間に感じた「軽さ」から始まり、羽毛の本質、誤解されがちなポイント、そしてこれから伝えていきたい想いまで。KWDのものづくりを、いちばん近くで見てきた視点から、その裏側を伺いました。

「軽さ」に、まず驚いた。

KWDのPRとして働く中で、「これは他のダウンとは違う」と感じた瞬間はありましたか?

河田フェザーに入社するまでは、正直なところ、羽毛 (ダウン)そのものの品質を強く意識したことはありませんでした。
だからこそ、KWDの製品に初めて触れ、袖を通したときに「こんなに軽いんだ」と、素直に驚いたことを覚えています。
これまで使ってきたどのダウンよりも軽いのに、暖かさのレベルは圧倒的。
自分自身が実際に使ってみて、その違いをいちばん実感しました。

原料から、最後まで。

数あるダウンブランドの中で、KWDだけが持っている一番の強みはどこにあると思いますか?

KWDのいちばんの強みは、羽毛専業メーカーとして、原料の仕入れから精製加工まで、すべての工程に責任を持って向き合ってきた背景があることだと思います。
どこかの工程だけを見るのではなく、最初から最後まで一貫して関わっている。
その積み重ねが、KWDの品質を支えていると感じています。

「いい羽毛」は、原料だけでは決まらない。

羽毛の知識が増えることで、ご自身の「選ぶ基準」や「暮らし」はどのように変わりましたか?

羽毛は動物性の素材なので、どれだけ有名な産地の原料を使っていても、精製がきちんとされていなければ、本来の機能は十分に発揮されません。
つまり、原料のスペックだけでは、本当に良い羽毛かどうかは判断できないんです。
精製が不十分だと、ニオイやアレルギーの原因になることもありますし、へたりやすく、長く使えません。
そうした背景を知るようになってから、少なくとも「どこで、どのように加工されたかわからない羽毛製品」は、選ばなくなりました。
これは羽毛製品に限った話ではなく、品質がよく、長く使えるものを、少しずつ暮らしの中に増やしていきたい。
そういうものに囲まれていると、毎日の心地よさが、確実に変わってくると感じています。

いちばん実感できるのは、いちばん静かなアイテム。

PR担当としてではなく、一人の生活者として“本当に推したい”KWDのアイテムを教えてください。

私が本当に推したいのは、M2 DOWNKETです。
一見すると地味なアイテムかもしれませんが、だからこそ、羽毛の軽さやぬくもりを、いちばんダイレクトに感じられると思っています。
私は基本的に車に置いていて、冬場の移動のときに特に重宝していました。お昼寝をするときにも、ちょうどいいサイズ感で、あると自然と落ち着く。
「気づいたら使っている」存在です。

迷ったときに、思い出してもらえる存在でありたい。

KWDの羽毛を通して、今いちばんお客様に伝えたいことは何ですか?

ダウンを選ぶとき、ブランドや産地、フィルパワーなど、判断基準が多すぎて迷ってしまう方も多いと思います。
そんなときに、「KWDだから安心して選べる」と思い出してもらえる存在でありたい。
それが、いまいちばんお客様に伝えたいことです。
これからも、ごまかしのない、真っ直ぐなものづくりを続けていきたいと思っています。

有名な産地=高品質、とは限らない。

羽毛について知れば知るほど、「これは誤解されているな」と感じることはありますか?

羽毛についてよくある誤解のひとつが、「有名な産地=高品質」というイメージだと思います。
もちろん原料そのものも大切ですが、それ以上に、その後の精製工程が品質を大きく左右します。
どんなに良い原料であっても、加工が不十分であれば、「軽さ」「暖かさ」「ふくらみ」は十分に発揮されません。

毎日着たくなるかどうか。

ダウンを選ぶときに「ここは譲れない」と思っているポイントは?

私にとって、ダウンウェアはまず実用的であるべきだと思っています。
ダウンの軽さや暖かさがきちんと生かされる生地であること。
そして、気負わずに、毎日着たくなるデザインであること。
そのどちらも、選ぶうえで譲れないポイントです。

実は、KWDの羽毛づくりは機械から違います。

実はPRとして“あまり声を大にしていないけど、本当はすごい”と思っているポイントはありますか?

かなりマニアックな話にはなるのですが、実はKWDで使用している羽毛精製用の機械はすべて、自社オリジナルのものです。
5代目社長が独自の羽毛理論をもとに設計し、海外でオーダーメイド製作しています。
この機械そのものが、長年積み重ねてきたノウハウの塊であり、世界でも通用する品質の羽毛を生み出すための、欠かせない要素になっています。

無意識に、手が伸びるもの。

もしKWDの羽毛を一言で例えるとしたら、どんな存在ですか?

つい無意識に選んでしまう、確かな安心感のある存在。

羽毛は、未来へつなげられる素材。

これからダウンを選ぶ人に、「これだけは知っておいてほしい」ということがあれば教えてください。

ダウンジャケットや羽毛ふとんに使われている羽毛は、とても貴重な素材です。
そして、適切な回復加工を施すことで、100年以上繰り返し使うことができる、循環型の資源でもあります。
KWDでは、GREEN DOWN(リサイクルダウン)を使用したアイテムも展開していますが、羽毛は一度使って終わりではありません。
役割を終えた羽毛製品があれば、ぜひリサイクルという選択を通して、未来へとつなげていただけたら嬉しいです。

山口朋子 / TOMOKO YAMAGUCHI
河田フェザー広報 兼 KWD PRを担当

前職では金融機関にて、事務および営業職を約7年間経験。
多様な商品を取り扱う中で、「どうせ勧めるなら、自分が本当にいいと思えるものを届けたい」という想いが次第に強くなり、転職を決意した。
転職活動の中で、“ダウン”という素材をここまで追求している会社が、地元・三重にあることを知る。
ものづくりへの姿勢に直感的に惹かれ、募集のあった広報部へ入社。
現在はKWDのPRとして、羽毛の背景やものづくりの面白さを、どのような言葉や表現で伝えられるかを日々考えながら発信している。

KWD ONLINESTORE : https://kwdshop.thebase.in/
IGマーク : https://www.instagram.com/kwd_world/
KWDコメント

今回のインタビューを通して改めて感じたのは、信頼というものは、目に見える部分だけでつくられるものではないということでした。
軽さや暖かさの裏側には、原料選びや精製工程、そして長い時間をかけて積み重ねてきた知識と技術があります。
山口の言葉は、その一つひとつを特別なこととしてではなく、「当たり前のこと」として語っていました。
KWDが目指しているのは、理由をすべて知らなくても、安心して選んでもらえる存在であること。
そして、知ろうとしたときには、きちんと応えられるものづくりであることです。
このインタビューが、羽毛の見えない価値に目を向けるきっかけになれば嬉しく思います。

KWD M2 DOWNKET

¥20,900 (tax in)

  • Size: Free (h100×w100cm)
  • Color: Greige, Brown, Black, Khaki
  • Down: Poland White Goose
  • Fabric: マイクロタフタ(ポリエステル100%)
  • Made: Japan
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